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08.16
Sun
 6月25日、2020年東京五輪・パラリンピックに向けて新設された五輪担当相に就任した、遠藤利明衆議院議員は、記者会見で、新国立競技場について「(2019年)ワールドカップと五輪に間に合わせることが大事」 (2015年6月26日、日経新聞) と強調した。本来、五輪のメーンスタジアムとしての競技場の完成を最優先にすべき担当大臣が、直接の所轄以外のラグビーワールドカップに、なぜ言及しているのか。

 遠藤五輪相は、東京五輪・パラリンピック組織委員会会長で、ラグビーワールドカップ2019組織委員会副会長、日本ラグビーフットボール協会前会長でもある森喜朗元首相と、同じ文教族の関係にあり、学生時代(中大)、ラグビーを経験しており、そのラグビーが縁で、師弟関係にあるという。

 「東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相とはラグビーを縁に師弟関係を結び……」 (2015.6.26 産経ニュース)
 http://www.sankei.com/politics/news/150626/plt1506260006-n1.html

 また、2010年11月、「ラグビーワールドカップ2019日本大会成功議員連盟」が設立された際、総会で設立趣旨を説明するなどした中心人物で、2011年2月15日、この議員連盟は、「国立霞ヶ丘競技場の八万人規模ナショナルスタジアムへの再整備に向けて」の決議を採択している。
 https://www.rugby-japan.jp/2010/11/07/id9081/
 https://www.rugby-japan.jp/2011/02/16/id9900/

 言ってみれば、遠藤五輪相は、森氏側近の、生粋のラグビー関係者である。
 
 また、新国立競技場の建設主体である、スポーツ振興センター(JSC)の河野一郎理事長は、日本ラグビーフットボール協会、国際ラグビーボード(IRB)の理事を務め、日本ラグビーフットボール協会会長であった森氏らとともに、ラクビーワールドカップの日本招致に動いている。 (JOC、五輪・パラリンピック組織委員会でも理事に就いている)
 河野氏も森氏に極めて近いラグビー関係者である。

 一方、新国立競技場の建設の直接の責任者である下村文科相は、早大出身で学生時代、雄弁会に所属ており、大先輩である森喜朗氏との関係により、清和会に入っている。また、安倍総理の側近でもある。

 「雄弁会の大先輩・森喜朗元首相との関係で清和会に入った」 (2014年10月9日、日刊ゲンダイ)
 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153946/2

 この下村文科相は、14日国会で、新国立競技場で開催しなければ、今後の国際大会の円滑な招致が困難という、説得力のない理由で、ラクビーワールドカップの開催場所は変更できないと答弁している。
 http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20150714-00000081-nnn-soci
 
 ラクビーワールドカップで、新国立競技場は、開幕戦と決勝の2試合のみが行われる予定だが、この僅か2試合のために、総額2520億円の建設費と、将来、維持管理に莫大な負の遺産が国民に残されることになる。
 建設費はさらに増え、歩行者デッキに72億円、五輪後の開閉式屋根の取り付けに168億円掛かることが判明している。

 「現在、総工費は2520億円まで膨張している。ただ、その中には五輪後に設置が先送りされた開閉式屋根(168億円)などの費用は計上されていないほか、競技場周辺の歩行者デッキ(72億円)などの費用が含まれていなかったことが、新たに分かっている」 (2015年7月14日、スポーツ報知)
 http://www.hochi.co.jp/topics/20150714-OHT1T50148.html

 さらに、五輪開催都市の舛添東京都知事は、当初、会場計画を既存施設の利用に見直し、約2000億円を削減したが、新国立競技場に関しては、なぜか、2520億円のスタジアム建設に賛成した。
 新国立競技場建設についても、IOCの「アジェンダ2020」の精神に沿った、周辺環境に配慮し、国民負担、都民負担の少ないナショナルスタジアムを建設するよう、積極的に文科省やJSCに要望すべきではないのか。
 それが、五輪開催都市の知事の役目ではないか。

 6月18日に、舛添氏は、森喜朗氏にハチミツをプレゼントされ、その際、何か釘を刺されたとの報道があった。

 「『これを食べて、甘くなりなさい』。森会長が故郷・石川のハチミツを渡すと、知事は満面の笑みを浮かべた。だがこの直前の非公開の会談の中で、森会長は厳しい口調で舛添知事をたしなめたという。組織委幹部は言う。『森さんに釘を刺され、知事は焦っていた』」 (2015年7月9日、朝日新聞)
 http://www.asahi.com/articles/ASH786JRQH78UTQP01R.html

 森喜朗氏の策略により、舛添都知事を含む、新国立競技場の建設に関わる主要メンバーは、すべて森氏に近い人物に占められたようである。

 このまま新国立競技場が、現在の案のまま建設されると、2020年東京オリンピック・パラリンピックに影を落とし、国民から歓迎されない大会になってしまうのが、危惧され、憂慮される。


 <追記>
 7月15日、夕刻の報道によると、政府は2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の建設計画を見直す検討を始めたとのことだ。

 「政府は2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の建設計画を見直す検討を始めた。複数の政府関係者が15日、明らかにした。」 (2015年7月15日、毎日新聞)
 http://mainichi.jp/sports/news/20150716k0000m010059000c.html

 一方、森喜朗氏は、31日からクアラルンプールで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で、英国の建築家、ザハ案を元にした現行計画を報告する予定と言っている。

 「大会組織委員会が、31日からクアラルンプールで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で、英国の建築家、ザハ・ハディド氏のデザインを元にした現行計画を報告することが14日、分かった。これにより、今後の設計変更はほぼ不可能となる」 (2015年7月14日、産経ニュース)
 http://www.sankei.com/politics/news/150715/plt1507150003-n1.html

 今後、組織委員会会長で、ラグビーワールドカップ2019組織委員会副会長である森喜朗氏への説得などが必要のようである。

 デザインが国民、都民が納得でき、建設費も国民が同意できるものに見直されるのか、今後の動きを注視する必要がありそうだ。



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